催促する巫女の夢
どんな伝承か
巫女婆さんに写真を撮らせてもらい、帰ったらすぐ送ると約束した著者は、写真ができても筆無精でついそのままにしてしまった。すると夢に婆さんが現れ「写真まだか」と催促するようになり、二年の間に四回も同じ夢を見た。とうとう決心して送ると、婆さんから「いつ送る決心をするか楽しみに待っていた」という礼状が届いた。著者の生き霊は、はるばる韮崎の在まで呼びつけられ、婆さんのこごとを食っていたとみえるという。
原典より
なんと二年間もうっちゃりばなしにして、その間に四回も同じ夢をみた。—— 続 山だ原始人だ幽霊だ(西丸震哉・山岳・怪異エッセイ・1972年(昭和47年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
続 山だ原始人だ幽霊だ(西丸震哉・山岳・怪異エッセイ・1972年(昭和47年))
『続 山だ原始人だ幽霊だ』は、西丸震哉の随筆集で、あとがきの日付は昭和四十七年三月十日である。出版の都合で前後編に分けたうちの後編にあたり、ニューギニアやニューブリテン島、トロブリアンド島の部族を訪ねた探訪記と原始社会の食生活論に続いて、幽霊についての自説と、自身や身内が出会った怪談を収める。終わりには手相、テレパシー、呪い殺し、雨やみの術、インドから自宅へ魂を飛ばす実験の話が並び、カバーと挿絵も著者が描いたとあとがきにある。