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社殿造営の託宣

所在地山梨県韮崎市穂坂久保
登場横森市兵衛、佐茶山備中守、かね代、託宣を取り次ぐ曾祖父の霊、屋敷に眠る武田家の忠臣、霊媒
出典二つの怪奇な心霊現象

どんな伝承か

かね代の口を通して下る武田信玄不動明王の託宣のうち、浅野和三郎がすぐ公にすべきだと考えたのは、穂坂村の横森家の屋敷を取り払い、信玄の霊と不動明王を祀る大きな社殿を建てよというものだった。市兵衛の霊は、あの屋敷には掛軸の由緒があるうえ、忠臣佐茶山備中守と武田家の遺児の亡骸も埋まる因縁の地だと説いた。大正十五年一月には、託宣に従ったかね代の水行で、歩けなかった親戚の子が歩けるようになったが、浅野は造営には慎重な調査が要ると述べたという。

原典より

外でもない、それは一時も早く,穂坂村の横森家の邸宅を取拂つて、其所に武田信玄の靈なり、又不動明王なりを祀るべき、一大社殿を造營せよとの託宣であります。—— 二つの怪奇な心霊現象(浅野和三郎・1940年(昭和15年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

二つの怪奇な心霊現象(浅野和三郎・1940年(昭和15年))

『二つの怪奇な心霊現象』は、浅野和三郎が著し、心霊科学研究会が昭和十五年に発行した記録で、昭和二十七年に再版された。前篇は弘化元年、土佐国長岡郡豊永郷岩原村で村人六十四人が狂乱し、祈禱が効かず藩の役人が空鉄砲と犬で取り押さえた事件を、野島通玄の記録『甲辰奇怪記』の現代語訳で紹介する。後篇は山梨県北巨摩郡穂坂村の旧家の娘かね代に曾祖父横森市兵衛の霊が懸かり、盗まれた不動明王の掛軸が戻った因縁を、著者の調査と甲州訪問記を添えて述べる。

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