大津の家の仏間
どんな伝承か
著者が小学一年生の頃、勿来の関の麓、北茨城市大津町にある父の実家に、中風で衰弱した祖母を看病するため一家で滞在した。ある晩、祖父に呼ばれて仏間に集まると、深夜、便所の方角からトントンという足音とサラサラという衣擦れの音が聞こえ、壁伝いに左回りに動きながら部屋を巡り、仏壇の中へ吸い込まれるように消えた。この家に代々伝わる怪異で、正体は誰も知らないという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
続 山だ原始人だ幽霊だ(西丸震哉・山岳・怪異エッセイ・昭和(戦後))
西丸震哉『続 山だ原始人だ幽霊だ』を篇単位で収録。前半はニューギニア・ソロモン海など辺境の食人(カニバリズム)習俗や原始民族の生活誌、後半は花屋の前で・二個の人魂・大津の家の仏間・木曽御岳の人魂たち・釜石の幽霊・カラステングがタコを食う等の山と各地の幽霊/人魂/お化け目撃譚、さらに手相や中気をなおす民間療法までを収める。各篇の冒頭に【日付】【場所】【人物(著者西丸震哉)】【状況】マーカーを付与。