産屋とは何か
どんな伝承か
産屋は「産の穢れ」の考えから産婦を隔離する小屋であった。民俗学者の谷川健一は昭和四十八年、産小屋の調査で福井県敦賀半島を訪ね、敦賀市常宮で物置き小屋になっていたもとの産小屋を見ている。波打ちぎわから十数メートルの二間の建物で、奥の四畳半の産室には天井から垂れ下がる力網が残り、産婦はしゃがんだ姿勢でこれを握って子を産んだという。案内した一九〇四年生まれの河端亀次郎に、床へ敷く砂の名を尋ねると「ウブスナといいます」と答えた。ウブスナとは産屋の砂であった。
原典より
産婦の死と「ウブメ」安産祈願と犬卒塔婆渡し舟で出産した女性の話花見潟墓地遺骨は穴に投げ入れる—— 村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・現代) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・現代)