妙義山の十七天狗と杉山僧正の招雨剣
どんな伝承か
明治十五年六月十五日、寅吉は師の杉山僧正から借りた羽団扇を使い、土佐の潮江村から宮地堅磐を伴って空へ舞い上がったが、方角を測り誤って妙義山寄りの天狗の棲処へ降りてしまった。そこにいた十七天狗は上等な羽団扇を面白がって返そうとせず、首領の青竜天眼坊は僧正に直接返すと言い張る。寅吉は青ざめて途方に暮れた。折しも空から火のついた竹が降り、天狗たちは神の来臨の前触れだと色を失って団扇を返す。続いて烈風が吹き荒れ、黒雲が空を覆って雷鳴と豪雨が全山を叩いた。巌窟へ逃げ込んだ一同の前に杉山僧正が招雨剣を抜いて現れ、天狗どもは地に平伏したという。
原典より
折しもあれ、そこへ突然、大空から火の棒が降って来た。—— 近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)