妖僧と妻の奇怪な出来事
どんな伝承か
僧を打ち据えて白状させようとすると、俯いていた女がふいに正気を取り戻し、飯田にすがりついて泣いた。それは確かに妻お高の声だった。お高は『背の高い坊主に睨まれてから何をしていたか分からない』と語り、腕には黒い爪形の傷痕が残っていた。妖僧はその二、三日後、勝沼に駐屯する官軍の手で処刑されたが、その頃にはもう飯田の姿は見えなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の怪談(田中貢太郎・河出文庫・明治~大正時代(編纂・出版は20世紀前半推定))
宝蔵の短刀=怨霊と祟り(日本の怪談)/幽霊の自筆・船頭の霊/義人の姿と因果応報/土佐・各地の怪異/田中貢太郎の怪談