D 天狗つき
どんな伝承か
慶応三年、名古屋の伝馬町に住む尾張藩医柳田泰治は、町医の子で十七歳の沢井才一郎を弟子として預かっていた。才一郎は夢に見知らぬ人が現れて火の物を絶ち柳田家の東の土蔵の屋根に登れと告げたと言い、止められながらも屋根に登って秋葉大権現の札を見つけた。家では吉祥と喜んで注連縄を張りかがり火を焚いたが、十三日の午後に風もないのに青竹が折れ、その夜才一郎が姿を消した。やがて再び竹が折れ、注連縄の中程に息もないように才一郎が引っかかっており、修験者の祈祷で正気に返って秋葉さまへ行ってきたと語ったという。
原典より
E 仙人河野久の体験F ある写本からG 秋山参謀の霊夢H 沖の叫び声—— 霊の世界 ― 小品集(田中千代松・心霊研究・エッセイ・昭和) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊の世界 ― 小品集(田中千代松・心霊研究・エッセイ・昭和)