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幽霊が裁く

所在地大阪府大阪市浪速区新世界
登場安本、被害者の霊
出典幽霊が裁く

どんな伝承か

昭和十七年八月、東京地検の検事だった堀忠嗣は、傷害致死窃盗事件の記録を読み直した。被告の東(仮名)は前科四犯の老年の男で、独房で毎晩うなされていた。事情を聞くと、かつて長崎で殺した安本の亡霊が夜な夜な現れ、血まみれの形相で迫ってくるのだという。銭湯や居酒屋でも悪寒に襲われ、女将に見えない連れがいると指摘されるなど、良心の呵責に苦しめられていた。

原典より

忘れもせぬ昭和十七年八月、蒸暑い日の昼さがりのこと、当時私は東京地検の刑事部長でしたが、いささか暑さにうだつて睡気を催していると、ドサリと、分厚な一冊の記録が未済箱の中に配られて来た。—— 幽霊が裁く(法曹・1956年11月) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

幽霊が裁く(法曹・1956年11月)

本書『幽霊が裁く』は、検察官による実体験記として記された怪談である。昭和12年、無頼漢・東が大阪の工事現場で同僚の安本を殺害し、事故死に偽装して逃走した。その後、服役中および出所後、被害者安本の幽霊に毎晩憑依され続ける。長く振り乱した髪、歪んだ口から血が流れた恐ろしい顔で出現した霊は、東の身体と精神を蝕み、食欲不振、やせ衰え、悪夢などの症状をもたらした。

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