いつも閑散な港に見たこともない三百隻もの漁船が浮かんで火を焚…
どんな伝承か
沼津へ魚の取材に出かけた作家火野葦平が、三十年以上も船に乗ってきた老漁師や船頭に会って聞いた船幽霊の怪異の一つ。いつもは閑散としている港に、見たこともない三百隻もの漁船が貝殻をばらまいたように浮かび、火を焚いているのを見たことがあったという。ところが一陣の風が吹くと、それらの船影はすうっと跡形もなく消え去ってしまった。板子一枚下は地獄と言われる漁師にとっても、忘れがたい怪異として記憶されている話だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私は幽霊を見た(東雅夫(編者)・昭和中期~後期(推定1970年代~1980年代))
私は幽霊を見た=怖い怪異体験(東雅夫編)/人魂・鬼火・狐火/機関車・電車の怪/各地の幽霊目撃談/不気味な怪音と怪異