目をつぶっても入れるはずの慣れた港の入口が
どんな伝承か
沼津へ魚の取材に出かけた作家火野葦平が、三十年以上も船に乗ってきた老漁師や船頭に会って聞いた船幽霊の怪異の一つ。何十年も通い慣れ、目をつぶっていても入港できるはずの港の入口が、霧もかかっていないのに、どうしてもわからなくなったことがあったという。板子一枚下は地獄と言われる危険な仕事に携わる漁師でさえ説明のつかない、方向感覚を狂わされる不思議な体験として、火野に語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私は幽霊を見た(東雅夫(編者)・昭和中期~後期(推定1970年代~1980年代))
私は幽霊を見た=怖い怪異体験(東雅夫編)/人魂・鬼火・狐火/機関車・電車の怪/各地の幽霊目撃談/不気味な怪音と怪異