賀島家に祀られた牛鬼の骨と河童の傷薬
どんな伝承か
阿南市富岡町の賀島家には、今も牛鬼の骨が祀られている。当主の賀島正博さんによれば、賀島家の先祖は牛鬼だけでなく河童退治でも有名で、懲らしめた河童に製法を伝授されたという『河童の傷薬』が陶製の壺に納めて保存されている。粉状の薬は黒っぽい砂鉄のようで、触れるとサラサラしていた。牛鬼の頭骨は、先祖が静岡付近で退治した牛鬼の頭部を切断し、はるばる持ち帰ったものとされる。古来、水神と牛妖は不即不離の関係にあると考えられ、河童と牛鬼双方の遺物を伝える賀島家の伝承は、それを物証付きで裏書きする貴重な事例だといえる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪伝説奇聞(東雅夫・1996年-2004年(取材期間に基づく推定))
魔王の木槌を求めて=稲生物怪録(妖怪伝説奇聞)/稲生平太郎の妖怪変化体験/一ツ目巨人・逆さ生首・化け蝦蟇/三次・比熊山の妖怪伝説/各地の妖怪奇聞