第3章:牛窓の牛鬼伝説と塵輪鬼の八頭怪物
どんな伝承か
岡山県邑久郡牛窓町の牛窓神社に伝わる牛鬼伝説。仲哀天皇が神功皇后をともない三韓遠征の船団を率いて牛窓に停泊した折、雷雨とともに頭が八つある怪物・塵輪鬼が黒雲に乗って襲いかかった。これを操るのは三韓の王子・唐琴で、帝は塵輪鬼を射落としたが自らも流れ矢に斃れ、皇后の矢を受けた唐琴も波間に没した。凱旋の帰途、船団が牛窓沖にさしかかると塵輪鬼の怨念が変じた牛鬼が海中から襲来したが、住吉明神の化身という老翁が現れて角を掴んで投げ倒した。この故事から当地は牛転と呼ばれ、訛って牛窓となったと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪伝説奇聞(東雅夫・1996年-2004年(取材期間に基づく推定))
魔王の木槌を求めて=稲生物怪録(妖怪伝説奇聞)/稲生平太郎の妖怪変化体験/一ツ目巨人・逆さ生首・化け蝦蟇/三次・比熊山の妖怪伝説/各地の妖怪奇聞