平太郎系と武太夫系に分かれた稲生伝説
どんな伝承か
広島市山根町にある自昌山国前寺には、稲生武太夫が魔王から授かったと伝わる『如意宝ばけもの槌』が秘宝として納められている。住職・疋田英親によれば、木槌の御開帳は江戸時代から続き、宝暦(一七五一)の頃、浅野藩の兵法指南役だった稲生武太夫が化物退治の名人でもあったことに由来するという。木槌の由来には、平太郎が魔王から『五十年間は一切他言無用』と命じられ秘匿を貫いたとする『三次実録物語』の伝と、武太夫が化物の大将株から槌を託されたとする別系統の伝とがあり、平太郎系・武太夫系という二つの流れが存在する。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪伝説奇聞(東雅夫・1996年-2004年(取材期間に基づく推定))
魔王の木槌を求めて=稲生物怪録(妖怪伝説奇聞)/稲生平太郎の妖怪変化体験/一ツ目巨人・逆さ生首・化け蝦蟇/三次・比熊山の妖怪伝説/各地の妖怪奇聞