昌平橋で行き会った死んだ小侍
どんな伝承か
『耳袋』の一話。中山という人に仕えていた利発な小侍が、寛政七年の暮に流行の疱瘡で亡くなった。主人はたいそう惜しんで手厚く葬った。ところが、中山と親しくしていた男が昌平橋を渡っていたところ、その小侍とばったり行き合った。男は死んだことを知らないので、主人はお変わりないかと声をかけ、相手も相応の受け答えをして別れていった。後日、中山の家を訪ねて話すと、小侍はとうに死んでいると聞かされて仰天する。供の者にも確かめたところ、こちらもたしかにあの小侍だったと言い、二人で驚いたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。