京都市を舞台とした証言記録
どんな伝承か
数年前のこと、日の出学園の子が関西旅行に行った折り、宿の中庭にあったかわいいお地蔵さんと一緒に写真を撮った。ところが、その写真を焼いてみると、写っていたのはお地蔵様ではなく子供であった。職員室で生徒と見ていたが、気持ちが悪いというので写真を破って捨ててしまった。あとで聞いた話では、泊まった宿の子供が幼くして亡くなり、いつも見ていたいからと目につくところにお地蔵様を立てたのだ、ということであった。神仏や死者の思いが写真に投影するとされる、写真の怪の一例として語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考・1990年代初期(平成初期))
松谷みよ子『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』を小話単位で全550話収録。心霊写真など写真の怪と、文明開化期の怪異にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明377話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。