四○年近く前の昭和二〇年代の話だと聞いていますが、近
どんな伝承か
四〇年近く前、昭和二〇年代の話だと聞いているという。近所の婆さん連中が念仏の帰りのことである。お地蔵様のところへ来ると、屋根より背の高い僧が立っていた。不思議に思った婆さんの一人が「お坊様、そんなところで何をしているんですか」と尋ねると、その坊さんはいきなり砂をぱっと浴びせかけ、姿もかき消すように消えてしまった。みんな、あれは狸が化けたのだと噂したということである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1970年代~1980年代)
松谷みよ子『現代民話考 11 狸・むじな』を小話単位で全376話収録。狸・むじなにまつわる現代の民話・怪異譚(化かし・化け)を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明372話・市区町村判明317話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。