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怪異についての記録

所在地石川県白山市
年代現代
登場石野春夫、回答者
出典現代民話考 10 狼・山犬、猫

どんな伝承か

語り手の町に「シンザブローのおばば」と呼ばれる髪結いの老女がいた。ある秋の月のよい晩、おばばがこたつに頭をくっつけて半分眠っていると、家の裏で「オーイ、シンザブロー、さんまいへ踊りにいかんかー」と声がした気がした。うす目を開けてみると、横で丸くなって寝ていた猫がむっくり起き上がり、じっと顔をうかがっている。充分に眠っていないと見たのか、猫はスーッと伸び上がって裏へ向かい、「あとからいくー」と言った。おばばは恐ろしくなって眠ったふりをしていた。猫はそっと立って便所の手洗いに掛けてある手ぬぐいを口にくわえ、破れ戸のすき間から出て行った。朝に起きてみると、手ぬぐいは元のところに掛けてあったが、しっとりと濡れていたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考・1970年代~1980年代推定)

松谷みよ子『現代民話考 10 狼・山犬、猫』を小話単位で全541話収録。狼・山犬・猫にまつわる現代の民話・怪異譚(送り狼・化け猫など)を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明535話・市区町村判明490話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

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