上今井のあわもち軍
どんな伝承か
穂坂町上今井の山神社の神様は丈が五丈何尺もあり、鳥居も高すぎて通れないので笠木が無かったといわれている。今も御帯縄といって三十三尋の縄を使い、御腰掛けといって高さ一丈、方四尺の台を立てるなど、巨大な神にふさわしい祭具が伝わる。祭礼は昔は十一月第二の亥の日で、前夜に神楽があり、夜通し庭燎を焚いた。祭日の未明、村民は一軒ごとに粟餅を苞にして神前に供え、帯縄を張り、別に粟餅二枚を苞にして持ち寄る。そこで上組・下組の二隊に分かれ、大声をあげながら進んで粟餅を投げ合い勝敗を決した。これをもち軍といい、村役や順番などの取り決めが自然に決まったという。
原典より
穂坂町上今井の山神社の神様は丈が五丈何尺とかあり、鳥居も丈が高すぎて通れないので笠木は無かったとか云はれている。—— 韮崎市の民話伝説(昭和四十二年(1967)刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
韮崎市の民話伝説(昭和四十二年(1967)刊)
山梨県韮崎市(穴山・穂坂・清哲・神山・大草・藤井・竜岡・中田・円野ほか各町)に伝わる伝説・民話を、木/石/水/塚/坂・峠/山/谷・沢/屋敷跡・城址/祠堂/その他 の各部門に分類して集成する。武田信玄・勝頼ら甲斐武田氏や新府城にまつわる伝承、日本武尊・源為朝・弘法大師の旧跡、御神木や霊石・霊池の怪異、稲荷・地蔵・観音の霊験、狐狸むじな・河童・鬼の昔話など、韮崎の地に根ざした怪異・霊験・由来譚を地区つきで網羅する。