比良の八荒
どんな伝承か
女が僧に恋をし、盥の舟に乗って毎夜通った。僧はあまり通ってくるのを疎んじ、目印の燈台の灯を消してしまう。灯を失った女は盥が引っ繰り返って死に、蛇となって燈台へ向かって渡ったと伝わる。「比良の八荒、蛇で渡る」といい、女の一念は恐ろしいという。三月二十八日頃の三日間は比良の祭で、その間じゅう琵琶湖が荒れ狂うのは死んだ女が荒らすからだといい、比良さんの祭が終わると春の好天が来るという言い伝えである。
原典より
〈高木―「比良の八荒」〉女の人がお坊さんに恋をしはったんやねん。—— 日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。