雷獣を捕えた封込神社の由来
どんな伝承か
今代の集落は、昔、夏になると雷の被害が絶えなかった。ある日、旅の修験者が村を覆う妖気に気づいて事情を尋ね、これは雷獣がこの地に棲みついて雷神を呼ぶためだろうと言い、村はずれの森に麻綱を仕掛けた。夕方、雷雨が強まったとき、どこからか現れた赤黒い獣が綱の上を飛ぶように駆け抜けたのを、修験者は綱を引いて捕らえ、一撃で倒してそのまま去っていった。以後、雷の害はやんだので、人々は雷を封じ込めた森に社を建てた。それが封込神社だという。近くの薬師堂には雷獣のミイラが残っているとも伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。