買った面が顔から離れぬ姑
どんな伝承か
信心の篤い嫁が毎朝欠かさず寺へ参るのを、姑は疎ましく思った。姑は面を買い求めてかぶり、藪の陰にひそんで、参詣帰りの嫁をおどした。しかし嫁は少しも動じず、食いたければ食え、噛みたければ噛め、と言い放ったという。先回りして家へ戻った姑は、何食わぬ顔をしていようと面を外そうとしたが、どうしても顔から離れない。姑が非を認めて詫びると、嫁は姑を寺へ連れて行き、経をあげてもらった。すると面はようやく取れ、姑はその後、仏門に身を寄せたと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第6巻』所収の「文化叙事伝説」全44話(福井・富山・石川=北陸)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。