原の仏御前
どんな伝承か
平家全盛のころ、清盛に寵愛されていた祇王・祇女の姉妹は、清盛の愛が加賀から来た仏御前に移ったのを悲しんで髪を剃り尼となった。仏御前も姉妹に同情して暇をもらい、清盛の子を宿したまま故郷の原村へ帰った。帰郷後、村の若衆や女房持ちの男たちが歌や踊りを習いに通うので、村の女たちは嫉妬し、腹の子は自分の男の子ではないかと疑って彼女をいじめた。仏御前はよその土地で産もうと木滑まで来たところで陣痛に襲われ、路傍の石に腰を下ろして休み、在所の老婆たちの世話も及ばずそのまま死んだという。以来、原の女が子を産むときは天気が荒れる。秋の急な荒れ模様を原の御前荒れといった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第6巻』所収の「文化叙事伝説」全44話(福井・富山・石川=北陸)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。