妻の怒りで床につく坂下の亭主
どんな伝承か
トリツキスジの力は、とりわけ女に強く現れると語られてきた。恵那郡の坂下村では、この筋の家から妻を迎えた男は妻に頭が上がらないとされ、ひとたび妻の機嫌をそこねれば、夫はそのまま床につく病人になってしまうという。そのため、この筋の女を女房にした亭主は、やむなく洗濯も針仕事も自分で引き受けることになる、と言い伝えられていた。野崎寿が『郷土研究』四巻八号に報じている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の憑きもの――俗信は今も生きている(石塚尊俊・石塚尊俊・民俗学・昭和(民俗調査))
民俗学者・石塚尊俊『日本の憑きもの―俗信は今も生きている』。日本各地の憑きもの俗信を実地調査と文献で体系化した研究の決定版。