祖谷山の囲炉裏下の埋葬
どんな伝承か
幼児の葬法はきわめて簡単にされ、七歳までは神のうちといって僧侶の弔いを避ける風が各地にみられる。徳島県の祖谷山では、生まれたばかりで忌明けもまだすまない子などを、台所の隅や囲炉裏の下に埋めたりしている所もあったという。長くこの世の汚れに染まっていない幼児は、簡単に清らかなものとなってまたこの世に現れうると考えられたためで、足で踏むような身近い所に埋めるのは、すみやかな蘇りを願った形跡とみられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・昭和(民俗学))
民俗学者・最上孝敬『霊魂の行方』。日本各地の葬送習俗を実地調査し、死者の霊魂がどこへ行きどう処理されるかを論じた葬送民俗研究の集成。