大晦日に片目の馬を連れるやげんさん
どんな伝承か
徳島の三好郡池田町には、夜行さんによく似たやげんさんの言い伝えがある。市原麟一郎編『語りによる日本の民話・阿波池田の民話』によれば、やげんさんは大晦日の晩、片目の馬を連れて山の峰を通るという。その正体は、大晦日から正月にかけて村里をめぐり歩く歳神であろうと解説されている。歳神は正月様、若年様、歳徳神とも呼ばれ、正月に家々が迎え祀って、その年の実りと幸いを願う来訪神である。魔の通る道と恐れられた筋も、もとは神々が渡る道だったのかもしれないと著者は記している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪伝説奇聞(東雅夫・1996年-2004年(取材期間に基づく推定))
魔王の木槌を求めて=稲生物怪録(妖怪伝説奇聞)/稲生平太郎の妖怪変化体験/一ツ目巨人・逆さ生首・化け蝦蟇/三次・比熊山の妖怪伝説/各地の妖怪奇聞