渥美町高木の人骨改葬
どんな伝承か
愛知県渥美町福江の高木部落、現在の田原市高木町には、人骨を改葬する両墓制が伝わる。伊東宏の報告に引かれて著者が訪ねたところ、死者は仏となってからも何段もの変化を経ていた。ハラと呼ぶ埋め墓に葬った当初はウガイダケを立て、その間はナマ仏として花筒も作らず、竹の根元をめぐって花を挿す。四十九日を過ぎるとウガイダケを撤し、花筒を立てて花を供える普通の仏となる。十三年以上、時に三十三年を経て白骨化する頃、掘り起こした頭骨を寺の脇の丘にあるラントウという石塔墓地へ改葬し、そこではじめて御先祖様として尊崇される。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・昭和(民俗学))
民俗学者・最上孝敬『霊魂の行方』。日本各地の葬送習俗を実地調査し、死者の霊魂がどこへ行きどう処理されるかを論じた葬送民俗研究の集成。