佐々成政を襲った鬼の軍勢
どんな伝承か
絵本太閤記によれば、佐々成政が軍を進めていたとき、不思議にも一陣の怪風がにわかに起こって川水を巻き上げ石を飛ばし、北国勢の旗指物をことごとく吹き折った。大風に向かい難く、陣は崩れようとした。成政が口惜しいと鎧を踏んばって四方をきっと見渡すと、神通川の水上、呉服村の傍から、一面に怪しく恐ろしい鬼が、手に刀を持ち身に鎧を着けて、幾百万という限りもなく天に蔓り地に満ちて、鬨の声を作りながら成政めがけて渦巻き来たったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・大正・昭和初期)
博物学者・日野巌の古典的妖怪研究『動物妖怪譚』の前半(總論〜多爾具久)。