世なおし――おふだが降る家
どんな伝承か
むかし、繁盛してきた家におふだが降ることがあったという。あるとき繁盛してきた家におふだが降り、それを近くの人が見つけて「ここの家にはおかげがおとずれた」と言うと、たくさんの人が集まってきた。家の人は集まった人たちに酒やごちそうをふるまわなければならず、大勢の人たちは三日三晩、「おかげでちょいとせ、ありがたやありがたや」と歌いながら飲み食いして、その家の財をのみたおしてしまったという。話者の祖父の代にも、この「世なおし」をやられたということである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新野民俗誌稿――長野県下伊那郡阿南町(口頭伝承)(民俗調査報告)
『新野民俗誌稿(長野県下伊那郡阿南町)』第十五章口頭伝承所収の昔話・伝説。昭和五三年に新野で採話された口承を収める。