昔話・二軒長者の婿(夢見小僧)
どんな伝承か
小正月の翌日、前の晩に見た初夢について小僧たちが話し合ったが、どうしても話さない小僧が一人いて、仲間はずれにされ、とうとう追い出されてしまった。旅に出た小僧は、病気になった長者の娘を、小さい時から持っていた「魔よけのつち」でたちまち治し、婿にと望まれる。川向こうの長者の娘の病も同じように治し、そちらからも頼まれて、両方の婿になった。両家を行き来するために川に黄金の橋をかけ、その渡りぞめのとき、初夢は「二軒長者の婿となり、黄金の橋をかごで渡る」というものだったと初めて明かしたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新野民俗誌稿――長野県下伊那郡阿南町(口頭伝承)(民俗調査報告)
『新野民俗誌稿(長野県下伊那郡阿南町)』第十五章口頭伝承所収の昔話・伝説。昭和五三年に新野で採話された口承を収める。