ノンノンサマと呼ぶ月
どんな伝承か
出雲市大塚町では、月のことを子供は「ノンノンサマ」あるいは「マンマンサマ」と呼ぶ。こう呼ばせるのは、子供に自然物に対する信仰心を与えるためであり、ノンノンサマは本当は観音様のことだという。また、日の出や初日の出はこの辺りで「太陽さん」と呼ばれ、十五夜とともに庭先で拝むものとされていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの(出雲市(編)・自治体史(民俗))
『島根県出雲市大塚町民俗調査報告書』所収の俗信・憑きもの・民間療法。出雲平野の大塚町に伝わる心意現象を採録する。カラスの鳴き声で天候を読むアレガラスの予兆、イチヂク・ビワを植えぬ・便所に南天を植える屋敷の禁忌、キツネに憑かれることを『サバラレル』という狐憑き、繁盛するゆえ嫉まれ村八分で結婚に難のあった憑きもの筋『キツネモチ』、着物の裾を結わいたり小豆を井戸に落とすものもらいの呪術的民間療法などを収める。