先を譲れば消えるベトベトさん
どんな伝承か
夜道を行くと、誰かが後ろからついて来るような足音の聞こえることがある。これを奈良県の宇陀地方ではベトベトさんと呼んだ。そうしたときは道の片脇へ寄り、「ベトベトさん先にお越し」と声をかけて歩けば、足音は聞こえなくなるという。音だけで人を驚かせる妖怪は各地にあり、姿を見せずに小豆をまく音を立てるものや、粉を挽く音だけさせる粉挽き爺などが語り伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学))
民俗学者・岩井宏実による妖怪事典『暮しの中の妖怪たち』。日本各地の妖怪を暮しの空間(山・海・道・家・屋敷)ごとに、約六十項目にわたり具体例とともに解説する。