彦根藩士が江戸詰めの主人の影を塀の辺りに見
どんな伝承か
江戸期の実例として伝わる話。彦根藩士が江戸詰めであるはずの同藩士某の姿を、その邸の垣根のあたりで見かけた。同じ頃、某の夫人もまた良人の影が障子に映るのをはっきりと見たという。ところが翌日、江戸から某が熱病で急死したとの知らせが届き、二人が幻を見た時刻と符合していた。幽霊には形があるものと考えられた一例として紹介されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
迷信の諸相・宗教の真相(井上円了・明治(妖怪学))
『妖怪博士』井上円了による『迷信の諸相・宗教の真相』。迷信を道理に背くことを誤って信じる心理と定義し、妖怪学の立場から全国を巡遊して各地の迷信を実地に報告・批判する(迷信打破)。