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出口なおの放火嫌疑と留置

所在地京都府綾部市
年代明治25〜26年(1892〜93)頃
登場出口なお
出典幻視する近代空間 ―迷信・病気・座敷牢、あるいは歴史の記憶

どんな伝承か

初めて神がかりした翌年も、出口なおは断続的に神がかりを継続させていた。昼には紙屑買いなどの商売をし、夜には水垢離をとって神と大声で語り合い、「能の舞」を舞い続けた。さらには神から命じられて「乞食の真似」をして近隣をさまよった。この時期、なおは「今のうちに改心致さんと、何処に飛火が致そうやら知れんぞよ」と大声で怒鳴っていたため、近隣の者は「狐憑者や狸憑者の中には、能う放火をして喜ぶのがある」と語り合って警察に通報した。なおは放火の嫌疑を受けて警察署に拘引され、新築の牢に留置されたのである。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

幻視する近代空間 ―迷信・病気・座敷牢、あるいは歴史の記憶(川村邦光・現代(近代史研究))

民俗学者・川村邦光が、近代日本が在来の習俗や憑きもの信仰をいかに〈迷信〉として再編し、狐憑きを脳病・神経病・憑依妄想へ病理化したかを、具体的事件・事例に即して論じた近代史。

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