宿便を癌と偽った教祖の霊験
どんな伝承か
難病も死病もたちどころに治すと称する教祖が、著者の実験室へやってきた。神おろしの神具は白い羽二重をかけた箱で、霊がかかると上から光がのぼるというが、いくら睨んでも何も見えない。折よく階段から落ちて向こう脛を内出血させた娘が手当てを受け、一時間ほどで痛みも腫れも引いたが、時間の経過からいって不思議はない。それを見て信じ込んだホテルの支配人は、のちにこの教祖へ結婚式の費用七、八万円を踏み倒された。教祖が肝臓癌を全治させたという老婆を調べたところ、宿便が下りただけだと医師に証明されたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私の心霊術(長田幹彦・昭和中期(1940年代~1950年代推定))
幼少期の地獄極楽のぞきからくり(私の心霊術)/心霊術と降霊の実演/作家長田幹彦の心霊体験/交霊と幽霊との接触/明治〜昭和の心霊文化