坂出ポンプ場の宿直怪異
どんな伝承か
香川県坂出市川津町で昭和十四年に起きたという実話。ナオスジと呼ばれる細く長い一本道の一部を潰して水源地のポンプ場が造られ、その横に宿直室が設けられた。まず若手のKさんが初宿直となり、見回りを終えて寝についた。ところが真夜中の三時ごろ、突然胸をしめつけられる苦しみに襲われ、真黒い顔でまっ赤な口をしたお化けのようなものが大きな手でぐいぐいと締めつけ、息もできないほどだった。自分のうめき声で我に返ると全身冷汗でびっしょり。ちょうどそのとき、外の暗やみを人とも動物ともつかぬ集団がバタバタと走り去る音が聞こえ、それを聞いた途端に体の力が抜け、ふるえが止まらなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪伝説奇聞(東雅夫・1996年-2004年(取材期間に基づく推定))
魔王の木槌を求めて=稲生物怪録(妖怪伝説奇聞)/稲生平太郎の妖怪変化体験/一ツ目巨人・逆さ生首・化け蝦蟇/三次・比熊山の妖怪伝説/各地の妖怪奇聞