金沢の女性と子雷神
どんな伝承か
小田秀人が座談会で紹介した、金沢に住む女性の話。三十歳に満たない某という女性は霊から恋慕されていて、結婚話は霊が決して許さないという。彼女はときどき起こる物理的な現象を小田のもとへ書き送ってきた。引っ越しのときには、敷いたままの布団がそのまま宙へ浮き上がって止まっていたこともあったという。彼女には、菅原道真公の雷神とは別の、子雷神と称するものが憑いているとされた。ある日、母親が病気になったと泣きながら電話してきたので、小田が、お前を使いたがっている子雷神に頼んでみよと勧めると、そのとおりにして母親は治ったという。小田はまだ本人に会えずにいると語っている。
原典より
ちょうど引越しのとき、ふとんが敷いたまま上へ上がっちゃってじっとしているとか、これは大分面白い。—— 心霊科学と自然科学 ― 一科学者から見た心霊研究(後藤以紀・日本心霊科学協会叢書・1983年(昭和58年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊科学と自然科学 ― 一科学者から見た心霊研究(後藤以紀・日本心霊科学協会叢書・1983年(昭和58年))
『心霊科学と自然科学――一科学者から見た心霊研究』は、後藤以紀が昭和五十八年に序を記してまとめた心霊研究の論集である。東大教授・電気試験所所長を務めた著者が、亀井三郎・津田江山らの物理的心霊現象の実験、渡米中にニューヨークで見た現象、ラインハートの実験などを自然科学の立場から検討する。座談と質疑応答、論文、心霊科学と自然科学、心霊現象の種々相、心霊随想の五部からなり、昭和十五年以来『心霊研究』『科学世界』などに載せた文を収める。