天狗に手を貸した宇都宮の和尚
どんな伝承か
宇都宮在の古刹、盛高寺の住職祥貞のもとへ、足利のころ天狗が現れ、少しの間だけ手を貸してほしいと願い出た。引き抜いて持ち去るのでなければと和尚が応じると、そんな乱暴はしない、貸すと言ってくれるだけで足りるという。承知すると天狗は礼を述べて去った。その後、和尚の手はいつからか縮んで伸びなくなり、村人は手短かの祥貞と呼んだ。三十日ほどして天狗が戻り、手を返すと告げて火防の銅印を一つ礼に置いていくと、手は元どおりに伸びたと伝わる。外岡北海が当地を巡ったおり土地の者から聞いた話として『三養雑記』に載る。
原典より
宇都宮在に盛高寺と云ふ古刹がある。—— 幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前))