前世を語った勝五郎と程久保村
どんな伝承か
前世の記憶に加え、生まれ変わるまでに霊界で見たことまで語ったとされる例に、江戸時代の勝五郎がいる。武州多摩郡中野村の農家の子で、文政五年、数え八歳のときに突然、自分が生まれる前のことを話し出した。前世は同じ多摩郡の程久保村に住んでいたという。話は村役人の耳に入り、不審に思った役人が程久保村へ連れて行くと、語ったとおりの家があり、前世の親とも対面できた。国学者の平田篤胤はこの噂を聞いて本人に会いに行き、翌年『勝五郎再生記聞』としてまとめる。それによれば前世の藤蔵は六歳で死に、鳥を連れた老人に導かれて生まれ変わったという。篤胤はその老人を産土神と解した。のちに小泉八雲がこれを英訳し海外に紹介した。
原典より
単に生まれ変わる前の記憶を持っているだけでなく、前世から今世までの間に通った霊界での記憶を有していたという人物もいる。—— オカルト「超」入門(原田実・原田実・オカルト検証・平成(2010年代)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
オカルト「超」入門(原田実・原田実・オカルト検証・平成(2010年代))
著者自身のUFO目撃(1981年)を導入に、オカルトを好むからこそ検証するという立場で、UFO・心霊・超能力・UMA・超古代の各分野を史的に概観する。