母が危篤の晩、妹が死人用の白衣を縫っていると、庭の縁
どんな伝承か
母が危篤に陥ったその晩のことである。家に残っていた妹が死装束用の白い衣を縫っていると、庭の縁先から母がいつもと変わらぬ様子で「ただいま」と言いながら入ってきたという。その直後、病院から母の容体が急変したという知らせの電話が入った。生死の境にある者の魂が家族のもとへ現れたという、こうした体験談は全国各地から数多く報告されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考・昭和50年代~60年代(推定))
松谷みよ子『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』を小話単位で全513話収録。夢のお告げ・予知夢、火の玉、ぬけ出した魂(離魂)など、心と生死の境にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明482話・市区町村判明386話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。