東大坂**
どんな伝承か
明治五年の学制発布で各村に学校が設けられたが、貧しくて子どもを通わせられない家も多く、表向きだけ入学させて実際には通わせない家庭があった。静岡県小笠郡大東町東大坂では、そうした家の子どもが可愛がっていた猫が人間に化け、一時間ほど代わりに学校へ出ていたという。不思議に思った教師がその後をつけていくと、猫は藪の中へ入り、そこで元の猫の姿に戻ったと伝えられている。話者は語り手の祖父母、回答者は静岡県在住の平松文平。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考・1970年代~1980年代推定)
松谷みよ子『現代民話考 10 狼・山犬、猫』を小話単位で全541話収録。狼・山犬・猫にまつわる現代の民話・怪異譚(送り狼・化け猫など)を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明535話・市区町村判明490話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。