義宗の尊氏追撃と笛吹峠敗走
どんな伝承か
小手指ヶ原の合戦で、新田方の花一揆が児玉党に蹴散らされ、続く御所一揆も浮き足立って足利勢が総崩れになると、新田義宗は怨敵尊氏を討つのは今と、自ら一族の先頭に立って二引両の大旗めがけて突き進んだ。危険を感じた尊氏は馬を返して逃げ、義宗は鹿を追う猟師のように夢中で石神井まで追った。途中幾度も討ち果たしそうになりながら、そのつど踏みとどまる敵兵に遮られて取り逃がし、暮色が迫ったので追撃を諦めて小手指へ引き返した。しかしそこで義興・義治の敗走を聞き、後図を計るためやむなく駒をめぐらして笛吹峠へ向かったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
行楽と史蹟の武蔵野(寺島裕・昭和初期(1920年代~1930年代))