古志・魚沼のユカ無き家
どんな伝承か
高橋翁の話によれば、古志と魚沼三郡の農民には、床のない家に住む者が多いという。すなわち土間の土を掘り、籾殻と藁を敷いて、その上に寝るのである。役所がこれを改めるよう説き聞かせても、なかなか改まらない。古志一郡だけでも、そうした暮らしをする者が八万人はいるだろうという。それでもこうした村々では、常食はやはり米であった。麦の産額は全体に少なく、栽培を広げようと麦食を勧めても、なかなか行われていないのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第3巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第3巻』を全158話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。