越後南魚沼 雪を掻く春の彼岸の墓参り
どんな伝承か
越後の南魚沼の町方には、こんな話が伝わっている。春の彼岸に墓参りに出ても、あたりにはまだ雪が深く積もっている。そこで思い当たる場所の雪を掻きのけ、わずかな窪みをこしらえてそこに香や花を供え、それで墓参りを済ませて帰るのだという。あの世で暮らす死者にとっても淋しいことであろうが、この世に残された親類や友人たちにとっても、雪に閉ざされる冬の間は行き来がまれになり、互いの無事を確かめ合うことすら難しかったと語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。