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神を招き下ろす蒲葵の団扇

所在地沖縄県八重山郡竹富町字波照間
年代七月十日(穂利祭)
登場二人の神女
出典定本柳田国男集 第1巻

どんな伝承か

クバすなわち蒲葵の葉は、その形がそのまま扇であり、手に取って打ち振れば涼しい風が起こる。それゆえ古くから巫や祝がこれを手に携えてきた。尚真王が石垣島へ兵船を差し向けたときも、数十人の巫女が枝葉を手にして浜へ下り、天地へ呼ばわったと伝えられる。この葉で作った団扇が、ただの日用の道具ではなかったことは祭の記録からもうかがえる。群島の南の端にある波照間島へ渡り、七月十日の穂利祭を見てきた者の話では、村ごとの御嶽の前で二人の神女が新しい葉の鉢巻を締め、純白の神衣をまとって、蒲葵の葉の団扇で神を招き下ろす作法を行ったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)

柳田国男編『定本柳田国男集 第1巻』を全451話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。

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