蟻に助けられた男
どんな伝承か
黒島の多良間家の次男・多良間真牛は、西表島東部で田作りに出ていたある日、ユナラ溝という場所で舟が転覆した。流木に飯米箱を乗せて漂流し、たどり着いた無人島で箱の中の栗を蒔いて三年を過ごしたが、夢のお告げに従って海岸に現れた大きな魚の背に乗り、黒島へ戻ることができた。黒島ではちょうど真牛の三年忌の法事が営まれていたが、これを取りやめて祝いに変え、それ以来多良間家ではこの魚を食べないと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。