奈良王様
どんな伝承か
その昔、孝謙天皇が奈良田へ流罪となった節、従者九十余人とともに川のほとりのこの地に来られ、大欅のもとに仮殿をこしらえ、天満具足殿を移して一泊された。すると夢に木の精が現れ、「吾こそは天神なり、これより山に引きこもるなり」と告げて消え失せた。天皇は不思議な夢を見たものよと思われ、ここに天神を祭って、この地を天神中条と称えられたという。のちに新羅三郎義光が入国見巡りの折、天神のことを土地の者に尋ねたところ、百姓が右のように申し上げたため、一族の守護を願って三町四方の地を寄進したと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第5巻』所収の「文化叙事伝説」全104話(千葉・山梨・神奈川・埼玉・東京=関東甲信)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。