やりこ渕
どんな伝承か
『やりこ渕』の類話。伯耆から美作へ抜ける途中の峠に大蜘蛛が出て、旅人に難題を仕掛けた。道に琴を出しておき、それを弾かねば通さないという。旅人が弾こうとすると糸が手足に粘りついて動けなくなり、蜘蛛は首に糸を巻きつけて山中へ引き込み食ってしまう。これを退治しようと村の利口者が大きな人形を作って持って行き、蜘蛛が人形に糸を掛けているところを毒矢で射た。血を流して逃げた蜘蛛の跡を村人が追うと、真っ黒な蜘蛛が洞穴の中で死んでいた。以来この峠を人形峠と呼ぶようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。