やりこ渕
どんな伝承か
邑智郡邑智町(現・美郷町)簗瀬火打谷には、周囲五十メートルほどの深い池があった。ある日、爺さんが焚き木を取りに行き池のほとりで休んでいると、一匹の大蜘蛛が現れ、履いていた足半の緒に何度も糸を巻きつけてきた。爺さんは糸を傍らの樫の木に巻いておいたところ、しばらくして池が鳴動し、樫の木ごと根元から引きずり込まれてしまった。以来、誰も池に近づかなくなり、池はいつしか埋められたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。