櫛が流れ出て露見した清水ヶ原の落人
どんな伝承か
平家の残党が清水ヶ原に隠れ住んだと伝える。大路と大成の集落の間には岩がそばだち、馬では通り抜けられない難所があった。追ってきた源氏の武将は、人の住める土地ではないと見て馬首を返そうとし、そこを駒返しと呼ぶようになった。ところがその折、岩に堰き止められた谷川から櫛が一つ流れ出てきた。奥に人がいると悟った武将は馬を下り、徒歩で岩の間を越えて清水ヶ原を攻めたという。今もお屋敷・馬かけ場といった地名が残り、当時のものとされる鹿皮の矢筒や矢が民家に伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。