送り狼
どんな伝承か
狼が頭上を飛び越えるとその人は死ぬといい、女はかんざしを頭の上に立てて歩き、男は煙管でも何でも金物を頭の上に立てる格好をして歩いた。女は針でもよいという。特に夜道の一人歩きのときは必ずそうせねばならないと言われた。昔、神鍋に女ができて通っていた男が、女のもとから村へ帰る途中、ミズヤマの方から狼がついて来た。狼が頭上を飛び越えて小便をひっかけたら命を落とすと言われていたので、男はカツラの木に登って夜を明かした。そのため女とすっかり縁を切ったところ、狼がつかなくなったという話が桑野本にある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。